後遺症について

とてもラッキーなことに、後遺症はあんまりない。
ただ、言葉がちょっと不便だ。
脳が怪我したんだから、そのくらいは仕方ないよね。


でも、どんどんマシになって行ってる。
今では、私が言葉が出てこなくて焦ってることに誰も気付かない。


最初は出て来ない単語がいっぱいあったし
文章を読むのも遅かった。


例えば、


  真田広之(さなだひろゆき)


ってのが読めなかった。


 「しんだ?まだ?誰だっけ?」


とか思ったりして。
この場合は、「さなだひろゆき」って俳優を忘れてた訳ではなく、文字が読めなかったので誰のことを書いてあるのか理解出来なかった。
いわゆる軽度な失語症と言うやつ。
失語症の人は


  漢字で書かれたことは理解できるけど、仮名だと理解できない


ってのが定説だけど、私の場合は漢字で書いてある言葉の音が読めない場合は、漢字であろうと理解できなかった。漢字が多いと読めない小学生みたいな感じだった。


思い出せない単語は主に名詞だった。
固有名と普通名詞。あとは熟語とか。


療養中は家でテレビばっかり見てたので、CMに出て来る芸能人の名前が出て来なくてよくイライラしてた。ずっと一緒に仕事をしていた会社の同僚の名前も出て来なかった。友人の名前も出て来なかった。


忘れてる訳じゃなくて脳の中にデータは残ってるんだけど、データにアクセスするための経路に不具合がある感じ。


  知ってるはずなのに


って思うと余計に思い出せなくて、ずっとそのことばかり考えてたりした。
まあ、今もまだそうなんだけど。